「諦めずにやり続けることっていうのが結構大事かなって思ってます。」
-- よろしくお願い致します。早速ですが、今回採用するにあたって、どんな人と働きたいですか?
山中:
真面目で、前向きな、諦めない人がうちの販売スタッフとして入ってきてもらいたいと思っています。部長には店頭で接客をしてもらっているので、さらに深掘った、こういう人材っていうのがあると思うのだけど、部長なりの意見としてこんな人ってイメージある?
田中:
そうやな。ん~まず、明るくてまじめで誠実な人がいいかな。一番大切な部分は誠実であること。ジュエリーの販売を通して人を幸せにしたいといった気持ちは、暗いと伝わらない。だから、根っから明るい人がいいね。
山中
まぁ、どっちかっていったらうちの幹部はみんな小さいときからクラスのなかで楽しくしていたほうのタイプ。そういう人間が会社を引っ張っていっているので、やっぱり現場のスタッフも同じように明るい人がいいね。当たり前だけど、接客されるお客様もそっちの方が気持ちいいよね。
-- 集まった幹部のみんなさんがたまたま同じようなタイプの人だったんですか?
山中
そうやね。似ているところがあるから一緒に働いているってところはありますね。
-- これから入社される方々も同じようなタイプの方がよいですか?
田中
いろんなタイプの人が集まっていいけど。根本的には明るい人、やっぱり商売って楽しくないと。
山中
明るいっていうのはベースでないとあかんし、前向きさは重要だよね。いろんなタイプはいるけど、ベースとなる部分は絶対それはもっていないとあかんかなって思うね。
-- 山中さんはどのような人と働きたいですか?
山中
基本的には一緒で明るくて元気で最後まで諦めないっていうね。継続することってすごくしんどいので、諦めずにやり続けることっていうのが結構大事かなって思ってます。
--フクヤではその諦めない心はどんな時に必要になったり、発揮されたりしますか?
山中
まず、入社してもらって仕事やりだすんだけど、最初はなかなか結果に結びつかなくて、心が折れてしまうってことがあると思うんですよね。そこが最初のステップとして、やっぱそういう負けないって気持ちをもっている人が乗り越えていく、変な言い方したら負けず嫌いな人は、そういう部分でナニクソっていって、乗り越えていけるんじゃないかなって、思うんですよね。
「日々の会議でも誠実であることに注意しているね。」
--ありがとうございます。では次に働く上で大切にしていることを教えていただけますか?
山中
基本的な約束を守ること。お客様に対して、当たり前ではあるけど、誠実に対応するってことは最低ラインとして大事なことやと思ってます。
田中
同じだけど、絶対的に誠実であることが重要。例えば、お客様にこうしていこうとか、どう販売しようとかっていう社内的な戦略の話を、お客様が聞いても「あぁちゃんとやってくれているんだな」って思ってもらえるよう、日々の会議でも誠実であることに注意しているね。
--それは常に誠実であることを意識していないと難しいですね。
田中
それくらい誠実であろうと意識しています。先だって、元々フクヤで働いていた人が
辞めて一年くらい経ってから、ジュエリーがほしくなったってわざわざ買いに来てくれたんですよ。まぁ、社員割引とか、そういう安くなるからって買いに来るのはわかるけども、
その人はわざわざ接客をしてほしいって来てくれたんだよね。「どうしてわざわざ来てくれたの?」って聞いた時に、「フクヤは本当にジュエリーのことを愛していて、そのお客様のことを想って、本当に似合うジュエリーを選んでくれる姿をみていたから」って。誠実にやっていると、伝わるんだなって、改めて大切だなって想ったんだよね。
--常に誠実であれっていうのは、山中さん考えでもあるんですか?
山中
それは田中が会社をより良くしていくために、やってもらっていることで、僕が先人をきってやっていることではないね。もちろん、賛同しているし、どんどんやってほしいね。
田中
基本的にはありがとう経営なんですよ。すべてにおいて「ありがとう」っていうね。だから、毎日言ってるんです、ありがとうって。
山中
感謝の気持ちをすべてにおいてもつってことなんだよね。例えばだけど、自分ひとりでやっているんじゃなくて、周りに仲間がおるからこそできることっていうのがたくさんあるので、そういう意味ですべてのことに感謝の気持ちをもって仕事をしていこうということやね。
「みんな熱いものをもっていて、絆が強いんですよね。」
--そうなんですね。次に、御社で働くひとはどんな人が合っていると思われますか?
山中
基本は人と接する人が好きな人で、自分自身を進化させたい人だよね。
田中
それは大事だね。
--今働いている社員のみなさんも進化しているんですか?
田中
あとは、みんなでわいわい仕事をしたい人かな。みんな、日々すごく思いやりを持ってくれてる。急ぎの仕事があった時とかに、手伝いにいくんだけど、感謝気持ちはしっかり表現してくれる。だから、手伝いたくなっちゃうんだよね。
-- 一般的には近い間柄だと、感謝の気持ちって疎かになりやすいですよね。
田中
そうですね。言葉に出すことは多いと思うな。
山中
そやね。
--社長も意識されて、進んで伝えようって思ってたりするんですか?
山中
そやね。みんながやることによって、会社全体の雰囲気もよくなるし、
それがもうすでに全員ができているっていうね。自分もすごいと思ってる。
田中
それがどこの会社よりもすごく強いんだよね。みんな熱いものをもっていて、絆が強いんですよね。なんていうか、本当は嫌だろうなっていうこともみんなでやると楽しかったり。
--家族のような関係性ですね
田中
そうだね。すごく家族的な感じはあるね。私は手伝わないとか、そんなこと言う人はいなくて、みんなでやったら早いよねって。だから、何かお手伝いを頼んでも率先してやってくれるんだよね。しかも、最後にありがとうってお互いに言い合うっていうね。
--すごく良い関係性ですよね。でも、今の関係性は最初から良かったわけではないですよね?
山中
もちろん最初は違ったね。僕らもやっぱり勉強して成長していったっていうのもあるし、
わからなかったから、いろんな失敗を繰り返して勉強することによって、今に繋がっていったんじゃないのかなって思います。
「お客様も知らなかった、お客様の新しい価値を提供できているんじゃないかなって思います。」
--そうなんですね。では次に、仕事をしていてやりがいを感じる時を教えてください。
山中
普通、お客様にお買上げいただいたら、こちらがありがとうっていうわけだけど、「あなたからこれ買って、すごい満足している。ありがとう。」って、お客様が満足して感謝されるときの喜びっていうのは、本当に僕らにとっても最高の喜びだよね。
田中
本当そうだね。僕らってお客様が選ぶっていう販売スタイルは少なくて、どちらかといったら提案型のスタイルなんですよね。第三者がみてあなたはこういうものがすごく似合うっていう、こちらからの提案ですね。お客様が似合うだろうなっていうものではなくて、お客様の想像しないものを逆に提案することで、お客様も知らなかった、お客様の新しい価値を提供できているじゃないかなって思います。
--それって他の会社とは違うんですか?
田中
どうしても一般的にはお客様が気に入ったものを気持ちよくお買上げいただくっていうスタイルが、ほとんどだと思います。
山中
そうだね。
田中
そこには自信とか、本当にお客様に幸せになってもらいたいとか、もっと美しくなってもらいたいといった気持ちがないと成立しなくて、中途半端な気持ちでやってしまうとただの押し売りになってしまうので、そうならないよう、誠実にお客様だけをみた提案を心がけてます。
山中
それが結果としてつながることで、やりがいになるわけだよね。
田中
そうそう。それに、それだけじゃなくて、お客様のお友達が「いつもと違うジュエリーだけど、すごく似合ってるよね」って言われた時に、そのお客様は購入時の喜び以上に、すごく喜ばれるんですよ。
山中
そやね。普通だったら自分では選んでない商品だからね。
田中
そうそう。いつもの自分なら似合うって思わないけど、提案されて買ったものが、自分の雰囲気じゃないかもしれないけれど、また新しい自分を作り出せる。
--でも、そのいつもの雰囲気ではないものを買ってもらうって大変ですよね?
山中
ぶっちゃけ大変であるけど、それがフクヤの強みだね。ただ、それは暴露したくない話なんだけど(笑)
田中
そうだね(笑)
山中
ただ、インターネットだったら商品の説明をパソコンとかスマホでみて、自分で理解して自分の好みのものだけを買うっていう。でも、心のこもった、思いのこもった提案をされて、お客様はただ見ていただけでは絶対買わないけど、こんな情熱的に提案してくれるなら買ってみようかなって想って買ったものが、さっき田中が言ったように、友達に「え!?こんなんしてるの?」って言われたときの喜びっていうのは、インターネットでは絶対できないことだからね。
田中
そやね。インターネットでは人が使った感想は載ってるけど、私に似合うのかどうかはインターネットが教えてくれるわけじゃないからね。
「インターネットではできない店作りが今後のテーマ」
--では最後に今後の展開を教えてください。
山中
今の話の流れでいうと、インターネットではできない店作りが今後のテーマで、居心地とか空気感、着ける楽しさなどをリアル店舗でどんどん出していって、お客様とそういう喜びとか感動とかっていうのを共有したいと考えてます。ファッションのことでも自分の趣味のことでも、なんでも誰かと共有してすることが楽しいから。
--では今後の展開はよりリアル店舗に対するアプローチを強めるといったことですよね。
ということであれば今まで以上の多店舗展開も視野にいれていたりするんですか?
山中
店舗はどんどん増やすってことは考えてなくて。やっぱ今のこのレベルを維持し続けるってことがととても大変で、新しい店舗を増やすだけっていうのは簡単にできるけど、このレベルまであげるのもすごい大変だから。
田中
だから、場合によっては店舗は減ることもあるし、もちろん増えることもあるし。それは、僕達人材が全てっていうこともあるから。もちろん、商品もその他もすべて大事だけど、でもやっぱり今の伝えていく世の中の中で、すごい大事なものっていうのは人の力。
山中
その人の力っていうのを、今言った話のレベルにするのもそんな一日でできるわけじゃないので、あの提案型の接客スタイルを貫き通すのであれば、そんな店舗をバンバン新たにつくるってことができないよね。
田中
本気でその誠実に、やってくれる人じゃないと。できないですよね。
--リアルに強みがあるにも関わらず、多店舗展開を急がないのは、人材の育成にとても時間がかかるためなんですね。むしろ、その育成のレベルが他社に比べて高いわけですね。
山中
そうそう。もちろん、基本的なマニュアルはあるけども、それを与えたからってすぐにできるわけじゃないし、やっぱり経験積まないとできないからね。
--でも、特にリアル店舗のジュエリー市場は縮小傾向ですよね。どう勝ち残っていく考えですか?
田中
ジュエリーって食べてなくならないし、持つことに維持費もかからないので、すごく価値があるものなのにお安いものだなって思ってます。だからこそ、販売員がそのいろんな価値をしっかりお客様に伝えないと残っていないと思うので、だから、僕らの強みは今後より生かされると思っている。
--つまり、ジュエリー市場の縮小はフクヤにとってマイナス要因ではないと?
田中
はい。マイナス要因とは思ってないですね。僕らのようなことができなければ、どんどんその会社はなくなっていくだろうから、より僕らはそのなかで社会に貢献できる会社になると思います。
山中
女性にとっても長く働ける職場だしね。キャリアを積めば積むほどいい味がでてくる。
田中
そうそう。80歳でもできるからね。
--しっかりとしたスキルが身につき、社会的な役割も担えるわけですね。
山中
はい。訓練は簡単ではないですが、諦めずにやってもらえれば、他では感じることのできない喜びを感じられると思います。販売の専門職として十分な経験が積めるので成長するには最高の環境かと思います。
--わかりました。本日はありがとうございました。